スポンサーリンク
手に取るのがためらわれる表紙・・・貧乏神って。
タイトルはご存じの方、多いでしょうか?
「
座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋 」という本です。
この本の存在はネットなどでチラッと見て知っていましたが、この手の本、実はわたし一番苦手なんです。
きっと書かれていることは
「お掃除しない部屋には貧乏神がいるんですよ」
「整理整頓すれば座敷わらしがやってきてお金が貯まりますよ」
的な本だと思うじゃないですか。この表紙を見れば。
Amazon 座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋派手な黄色に漫画チックな表紙、そしてこの「貧乏神」「座敷わらし」とでかでかと付いたタイトルも、ちょっとわたしとしては引いてしまっていました。
でもこの本が地元図書館の新刊本の棚に並んでいたのです。そしたらやっぱり手に取りますよね~。
★ポチッとしていただくと励みになります。↓



漫画のようなストーリー仕立ての展開。
中はこんな風にカラフル。イラストがたくさんあったり文字も色つき、棒線が引いてあるカ所もあり。いかにも軽く読めそうな本です。

そして読み始めると、意外なことに内容は物語の形式をとっているんです。
主人公は仕事も夫婦関係も上手くいっていないユカさん。人生を変えようと女性起業家セミナーや自己啓発セミナーなどに参加しまくった結果、多額の借金を抱えてしまったという設定。
読み始めて早々なんだこりゃ状態。
そこに貧乏神さんと座敷わらしちゃんが登場するんだから、小説の中でもファンタジーが苦手なわたしはもうそこでギブアップしようかと思ったくらいです。でもそこはぐっとこらえて読み進めると・・・
片づけ指南本ではなく思考を変える本。
実はこの本、貧乏神が「私がとっても住み心地のいいユカさんのお部屋の今の状態を維持してください」と訴えるのです。
・この靴であふれた玄関がいいのです。
・ギューギューに詰まった下駄箱がいいんです。
・換気は幸せを呼び込んでしまう危険な行為です。
などと定説と真逆のことを語ります。
そして「もう徹底的に不幸になってやる」というマイナス思考だった主人公は、半信半疑ながら、貧乏神の言うことの真反対の方法をとりはじめるというストーリー。
反対の行動を少しずつとっていくと、主人公の生活は・・・そこは読んでのお楽しみなのですが。
片付け本でなく心理学の本?
筆者の伊藤勇司さんは、プロフィールを読むと片付けのプロではなく 空間心理カウンセラーという肩書き。日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラーだそうです。
本の内容は、不幸のオーラをまとっていた主人公の物語と交互に著者の解説が入ってきます。
少し引用させていただくと。
部屋に収拾がつかないくらいの物があるという状態も、角度を変えてみると、1つ1つの物とのかかわりが薄い状態であると言えます。
「持っているけど、ちゃんと活かせていない」
「買ったけど、押し入れに入れっぱなし」
・・・・中略・・・・・
物を捨てることを考えるのではなく「物とのかかわり方を見直す」という意識で、部屋にあるものを見直してみましょう。
引用
座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋 このように筆者は書いています。
確かにその通り。家の中にものがあふれている状態では、自分が何をどれだけ持っているか全く把握が出来ていません。
以前に比べればいくらか物は減ったというものの、まだまだ食器や衣類、雑貨などが家にあふれていて、何がどれだけあるのか把握出来ていない状態。
これは「物との関わりが薄い」状態なんですね。
物を捨てるということは、少ない物でひとつひとつの物の関わりを増やすということ。これが私に出来ていないことなんです。
自分を認めることの大切さ。
この本の中で私が心に響いた文章がまだあります。それは
・片付かない人ほど他人に合わせる傾向にある。
・片付かない人は、できるだけ他人と衝突しないように、できるだけ他人と仲良く出来るようにしている。
・自分の幸せを手に入れるためには、他人に何を言われても自分でいるという勇気が必要。
・今の自分ができていることを素直に認める。
これらは全てではありませんが、私の性格、思考の癖で思い当たるところがありました。
特に「自分ができていることを素直に認める」これって大事なことなんだなと。自己肯定感が低いとは常々思っていたので、これでは幸福にはなれないのかもしれません。
この本は片付け指南本だどして読んだらちょっとがっかりする本だと思います。
ただ私はまさにこの主人公のように、不幸を身にまとい、他人と比較し自分を責めています。そういう思考回路を少し変えてくれる手助けになりそうな本でした。
フィクションのストーリーと、著者の解説が交互に入り交じる形式なのでわたしはその点が少々読みにくかったです。好みが分かれる文体、構成かもしれませんが、この独特の表紙に引いてしまっていた方。ちょっと読んでみると面白い発見があるかもしれません。
そしてこの作者の新刊、ポチッとしてしまったみどり子なのでした。
コメント
ローズマリー
私も引き出しや棚の中、見直すとまだまだぬけるもの有りますが、暑くて、または雨が続いてやる気が出ず、またあしたの状態です。
正直60オーバーって疲れます。パートから帰るとぼろ雑巾状態。そんな訳で自分に甘く人にも甘くしようと心がけています。自分に甘くなってきたのは、もう私ってこんなものと、おばさんの居直りでしょうか。自己肯定にまでは至らないみたい。
この本を図書館で借りて一ヶ月くらい前に読んだのですが、寝る前に読むと定着率悪い私なのです。すでに 忘れている所が多いし。
確かに文体というか構成のせいか読み取りにくかった覚えがあります。
みどり子さんの解説で内容を思い出しました。ありがとうございます。
部屋の有り様はまさにその人の心の内ですね。
だから人には見せたくない。片付けは嫌な過去、嫌な自分と向かい合わなければならなくて辛いです。
人に合わせる流されやすい人は、自分が我慢すればという優しい人。簡単に人も物も切り捨てられる人はそもそも、断捨離で悩まないのでしょうね。私は写真の断捨離がなかなか進みません。
まあいいか、ボチボチということで。
みどり子さんはジムの回数も多いし、読書量も多いしエネルギッシュですね。またブログ楽しみにしています。本の話も参考に図書館で探しています。ではまた。
2018/07/08 URL 編集
みどり子
結構人気ありそうですもんね、この本。わたしも実用書でも小説でも読んだ先から忘れます。1年後に読んだことすら忘れて、また借りて読んでしまうこともあり。ミステリーでも2度楽しめるお得な頭をしてます、はい。
ローズマリーさんはきちんとお仕事もしていらして、帰ってきたら疲れるのも当然ですよ。わたしも期間限定のアルバイトの時はもうぐったり。今は仕事らしい仕事はしていないので、その点でも自己肯定感がなし。わたしって何やってるんだ。と思ってしまいます。
ちょうどローズマリーさんのコメントと前後して写真の断捨離はじめました。笑
2018/07/14 URL 編集